ここもロクの小屋
ミーアンドマイガール 花組 梅田
友人が通常より安くチケット手に入るぜどないだ?って言ってくれたので、お言葉に甘えて行ってきました。宝塚花組公演。
マイフェアレディの男の子版といったら雰囲気は伝わるかも。
名門伯爵家の血を引く最後の一人はなんとロンドンの下町育ち。彼を跡継ぎにするために伯爵の妹つまりその男の子の叔母さんが男の子を跡継ぎにふさわしくなるよう教育するという話。下町育ちの品のなさにきりきり舞いさせられるおばさんと、奔放な主人公の掛け合いが楽しいコメディー。もちろんロマンスもたっぷり。男の子には最愛のガールフレンドがいて、伯爵になっても僕たちは一緒だという主人公と、身を引こうとするヒロインの愛の行方は~と、もりだくさんで楽しいミュージカルでした。
音楽もうきうきするナンバーがあって、自然と体が動いてしまうんですよね。
さすがブロードウェイでも人気の演目。
やっぱり舞台鑑賞はやめられません。
花組トップの真飛さんはすっごく美人さんなんですよ~。お化粧とって素顔(舞台化粧ではないという意味)でも美人。派手派手美人じゃなくて、欠点のないタイプのすっきり美人さんなんです。
なので、男役としてもすっきり美男子。
でも、今回の役はロンドンの下町っ子。変ななまりとか動きとか姿勢とかしなくちゃいけない。そういうのってちゃんと笑ってもらえるようにするのって難しいと思うんですが、とってもチャーミングで可愛く演じていらっしゃいました。
雨に唄えばのリナをやったときも、面白かったもんな~。
でも個人的に一番お気に入りだったのは、弁護士さん。
動きの一つ一つが目を引くんだこれが。全員で踊るシーンでも彼を追いかけちゃう。
誰がやってるのかと思ったら未沙 のえるさんだった! 納得! この方は宝塚の名脇役さんで、この弁護士役も何度もされているんだとか。あれ以上にできる人がいないんだろうな。
ハッピーで明るいミュージカルなので、宝塚的なものが苦手だ~と思っている人でも、楽しめると思いますよ。
とはいえ、やっぱり宝塚は大劇場で見るのが一番だわと思ってしまいました。大階段と銀橋がないと物足りない(笑)。それに、今回花組は、梅田とバウと分かれて別の公演をしているので、舞台に上がる人数が少ないのもさびしい理由の一つかも。
作品として物足りないというわけじゃないですよ。舞台がすかすかとかそういうことじゃなくて、ちゃんと作品はこの人数で成り立ってるんだけど、でもいつもならもっとぎゅうぎゅうになるのにとふとした拍子に思ってしまうんですよね。フィナーレのラインダンスとか。
ああそうか。作品そのものは充分だけど、フィナーレが物足りないんだわ。いつもならどかーんって最後に人数がそろうのに、今回は舞台がぎゅうぎゅうにならなかったから、終わったー見たーって思えなかったんだな・・・・・・。宝塚の魅力の一つは、その「量」にあるんだと改めて感じてしまいました。その圧倒的な量が質をともなって迫ってくるのがいいんだな。
いかんいかん。宝塚の量に慣れてしまったら、他の舞台が見られなくなる(笑)
昔はアマチュア劇団の舞台を中心に見ていたので、舞台すかすかとか当たり前だったのに、慣れって怖い。