密やかな結晶 小川洋子

どんな本を読んだのか、タイトルと作者をすぐ忘れてしまうので記録しておくことにしました。
個人的な記憶メモなので、感想とか書評ではないです。

 

外の世界から切り離された状況にある島では、少しずつ「もの」が消え去っていく。
消失のおこる順番などに基準があるのかないのか、わかる人はいない。
消失がおこると、それは島に住む人間にとって無意味なものとなり、現存する「もの」はすべて廃棄され、やがてその「もの」についての記憶や感情すら、人々の中から消えていく。
例えば、消えたのがフェリーならば、フェリーは全て壊され、新しく作られることもなくなり、作るための技術とその方法も失われ、それに関わる仕事をしていた人はすべて別の仕事につく。しかし、そのことについて悲しいとか辛いという気持ちは生まれない。
しかし、ごくまれに、その消失が起こらない人もいる。そういった人は消失が起こった後も、消えた「もの」がもつ意味もそれにまつわる記憶も無くすことはない。なぜ、そうした人がいるのか、消失が起こる人と起こらない人との違いは何なのか、それを知る人もいない。
けれど、島にとって消失は絶対であり、消失が徹底されるよう監視し、また率先して消去を行う秘密警察が存在するほどであったため、消失の起こらない人は秘密警察による取り締まりの対象となっていた。

主人公は小説家で、彼女の母は「消失の起こらない人」だった。
主人公は母から消失したものを見せてもらったり、それについての話をきかせてもらったりしたことがある。けれど、「消失の起こる普通の人」である彼女は、母がそれらをどれほど大切に扱おうと、母と気持ちを共有することはできなかった。
ある日、主人公は、彼女の小説の担当者であるR氏もまた、消失の起こらない人であることを知る。
主人公は昔からの知人である一人の老人の協力を得て、R氏を自宅の隠し部屋にかくまう。

この小説は、そのR氏をかくまう日々の生活と、どこまでも止まらない消失と、それらを巡る主人公と老人とR氏の感情のふれあいと行き違いを描写して、やがてR氏が解放されるところで終わる。

のですが、この小説は推理小説ではないので、消失がおこる原因等が解き明かされるわけではありません。
謎にきちんとした解決やオチを求める人には不向きな話かも。
私はどちらかというとそういう人なので、小説の中で放置された謎があるともやもやしちゃうんですが、この話は大丈夫でした。
どうしてこれが起こるのかという原因を求めようという気分にはならない小説です。
ただ、どうしてこう思うのかという感情の動きは気になります。

細かく描かれる暮らしの描写の中に浮かんでいる心の色を感じる（感じた気分になる、かも）のが、気持ちよかった小説でした。

小川洋子さんの本は、どろどろした濃いイメージがあったのですが、『博士の愛した数式』と、この本は透明感のあるお話でした。もっと色々探せば、この系統の話の方が多い作家さんなんでしょうかね。

 

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明日はおでかけ

毎年クリスマスと言っても何もしないで過ごしていたのですが、
今年はクリスマスっぽい雰囲気が味わえるところに行ってきます。

ただし、クリスマスだから行くのではなく、前々から行きたかったところに行く計画をたてたらたまたまクリスマスイベントをやっていた、というだけなので、やっぱりクリスマスっぽい過ごし方とは言えないのかもしれません。

…･･･それよりも、クリスマスなんだから、そしてうちは乙女サイトなんだから、
何かそれっぽい小話でも上げようと思っていたのに、
がんばってそれにとりくんでいたから更新が滞っているのに、
結局仕上がらない現実がここに。

とりあえず、明日は酒でも飲んでクリスマスを忘れるぜ！（結局忘れるのかよ……

漫画か！

私はアレルギー性の鼻炎をわずらっているため、くしゃみ鼻水とは常に付き合いがあるのですが、
今日、カッターで紙を切っているときに、そのくしゃみが飛び出しまして、
勢いよく飛び出したくしゃみと同時に、左の薬指を……

以下痛い話が苦手な方はご遠慮下さい

すっぱりやってしまいました。
ええもう、見事に先っぽの皮膚をそぎ落とし、机の上にはころんとそのかけらが転がりました。
そのタイミングのよさと、自分の間抜けさ加減に、思わず

「漫画か！」

と突っ込んでしまいました。
幸い、先っぽをそぎ落としただけで肉と神経は無事だったらしく、ほとんど痛みはありませんでした。
が、さすがに毛細血管はやってしまったようで、後から後からあふれ出す血で指が真っ赤に。
盛り上がっては転がり落ちる血の滴に、しばし見とれてしまいました。

なにぶん、先っぽをそぎ落としてしまったので、栓になるものがなくて血が止まらないのですね。
通常の切り傷なら、切ったその両面を合わせてふさげばいいんですけどねえ。
ティッシュで押さえても、止血点を押さえても、止まらないので、困った私の取った対策は、
そぎ落として転がっていたかけらを拾い上げ、それを傷口に戻して絆創膏でぐるぐるまく、というものでした。
それでも止まりそうになかったので、薬指はしばらく輪ゴムで締め付けておきました。
先っぽが壊死しないように、時々様子見て輪ゴムをつけ直しながら、小一時間かけて止めました。

いや、久し振りに怪我をしましたよ。
血でそまったティッシュは山のようですが、痛くないのが不思議。
ただ、顔洗ったりするのが不便で、しばらく困ってしまいそうです。

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妄想１０ｃｍ○○バトン

落花流水のまのあずみさまより、バトンをいただきました。

ちなみに１０ｃｍのあずみさまが目の前にいたら、とりあえずプールに放り込むか、
追いかけ回してランニングさせると思います（愛のムチ）

私へのお題は「譲」とのことでございます。

■目覚めた時10cmの譲があなたの顔を覗きこんでいました。どうしました？ 　 
とりあえず、「ちっさ！」ってつぶやく。
だって、１０ｃｍでしょ？　譲が5等親としても、顔は２ｃｍしかないんだよー。
７～８等親だと、１ｃｍちょっと。
表情がろくに見えないんじゃ、いじめがいがないじゃんねえ。つまんないし（鬼）。

■10cm譲をあなたは飼いますか？ 　 
１０ｃｍじゃあねえ、ご飯作ってもらうわけにもいかないし、イマイチ使い出がないなあ。
まあでも飼うと思うよ。一応。

■10cm譲がお腹すいたと主張しています。 
ほっといても自分でなんとかしそうだが……。
んーそれじゃあ、これから作るから、隣で指示を出したまえよ。

■10cm譲がトイレにいきたがってます。どうしますか？ 　 
ほっといても自分でなんとかするだろう。
たぶん彼は主張しないよそういうこと。

■10cm譲が風呂に入りたがっています。どうしますか？ 　 
ほっといても……以下同文。
一緒にはいるのは嫌がるだろうし、無難に洗面器？

■10cm譲と初デート！どこに連れていきますか？ 　 
表情がわからないと、どこに行ってもつまらな……いやまて！
ちっさくても声はあれだな！　そのままだな！？　ちびキャラに合わせて高くなったりしてないな！？
それならカラオケだ！　マイク通してあの声を堪能しますとも。
とりあえずポルノの「うたかた」は歌わせておけ！

■最後の質問！10cm譲がいたらあなたはどう思いますか？ 　 
最初に答えてしまったよ！
えーとえーと、あーとーはー。
１０ｃｍ望美ちゃんはいないのかどうか、そこを気にするかと！

■妄想させたい友達５人　
長らく不義理をしてしまったので、バトンを回すのは気が引けてしまいますです。
ここで終了ー。

うなぎとあなご

私は一人で行動するのが苦にならないタイプなので、
一人で外出、一人で外食ということもままあります。
一人でいると、他の人の会話は、意識しなくとも耳に入るもので、特に女の子同士の会話はその年齢にかかわらず声が大きいせいかよく聞こえるものでして。

今日聞こえてきたのは、若いお嬢さまお二人の会話。
お一方が先日うなぎを食べにいったというお話でそれはそれでよいのです。
そんなにおいしいものでもなかったそうですが、まあそれはそれでよいのです。
問題は、

「うなぎとあなごって、同じ？」

と、いきなり提示された疑問。

「え、同じかな。違うっけ？」

もうお一方の回答がこれ。

その後、違うかもしれへんけど味は同じやんなという結論に達したお二人。
うなぎは食べたことあるけど、あなごは食べたことない、というセリフも飛び出していたのに、
その結論はどうかと。
ええもうほんとにどうかと！

でも突っ込んだりはしませんでした。
……できないし。
でも、つっこみたくてもつっこめないという状況がこれほど苦しいとは。
やはり関西育ちだからでしょうか。