ここもロクの小屋
記憶が薄れてしまいました
本すら読む気になれない暑さ
それでも昼休みとかにちまちま読んだのがあるので一応メモ
『この一冊で聖書がわかる!』 白取春彦
キリスト教の教義についてではなく、あくまで聖書に関する解説書だそうです。
聖書の成立の過程とか、中味の構造についてとか、それにからんでキリスト教成立の歴史なんかも書かれています。聖書の内容そのものについては、実際に読むのが一番ってことで、ほとんど書かれていません。
聖書を読む前に知っておきたい予備知識の本です。
非常にわかりやすく、確かにこの本に書かれていることを知っているのと知らないのでは、聖書を読むときの視点が全然違うと思います。
聖書の内容を下敷きにした創作は、古今東西、和洋を問わず、非常にたくさんあるので、信仰とは関わりなくても一度は聖書を読むことをお薦めしますが、その前にこの本を読んで下さいねと作者も言ってますので、これから聖書にチャレンジするぞという方はぜひどうぞ。
『MAMA』 紅玉いづき
『ミミズクと夜の王』を書いた人の本。
ミミズクのときにあった、児童文学のような雰囲気は健在。でもキャラの立て方は児童文学よりライトノベルだなあというのも一緒。
孤独な人食いと寂しい少女が出会う話というのも一緒なんだな、そういえば。
児童文学っぽく、設定から感情から、あまり書き込まれすぎてないところが、かえって魅力かなと思います。
タザリア王国物語『影の皇子』『黒狼の騎士』『炎虐の皇女』『獣面の暗殺者』
おもしろいよと貸してくれた妹にどんな本かと尋ねたら、「王子と乞食」って答えが返ってきました。王子様と顔がそっくりな子が入れ替わるというあれですね。
実際、そうなんですが、入れ替わった子の苦労がここまでとは思わなかったってくらい、かなりひどい目に遭ってます。そしてまだまだ遭いそうです。いろんな所でいろんな人間をたらしこんでいる割に、ほとんどいい目を見ていません。が、がんばれ、ジグリット!(主人公)
でも一番ショックだったのは、初登場時は勝ち気でおしゃまでちょっとわがままなお姫様かと思われた、皇子の姉つまり皇女様が、ひどく強烈なキャラになってしまったこと。ジグリットへの執着が強いのはまだしも、その表し方がこれほどゆがむとは。初登場時、ヒロインかと期待を寄せただけにかなりショック。
3巻までの展開でプロローグ、4巻からが本番というような雰囲気ですが、これはあと何巻続くのか。キャラクターも世界も広がってきたので、作者がどうたたんでくれるか楽しみです。
『古事記(上)全訳注』 次田真幸
この前古事記を扱った小説を読んだので、じゃあ本家の古事記はどうなっているのかと読んでみました。とりあえず上。
古事記原文の書き下し文、現代語訳、解説という構成。
何がありがたいって、やっぱり解説ですね。訳だけ読んでもさっぱりわからないところを、その話の成立した背景とか暗喩の部分とか、古事記の中での位置づけとかを解説してくれるので、なんとか読み進めていけます。この調子で中と下にもチャレンジしようと思います。
でも何が一番読みづらいって、やっぱり神様の名前ですね。
マサカツアカツカチハヤヒアメノオシホミミノ命とかって覚えられるかー!
神様の名前のとこは、もう原文の漢字のままにしておいてくれた方が、まだ読みやすかったんじゃないかと思われる。正勝吾勝勝速日天忍穂耳命にルビうってくれた方が、絶対いい。
カタカナ羅列だと、どこで区切っていいかわかんなくなるし、読みにくいよー。