ここもロクの小屋
ぎゃー(きゃーではないのだ断じて)
 天気が良かったので、おつかいがてらドライブに行きました。
 まだ暑い時期ではないし、風も爽やか、うきうき気分でした。
 ところが。
 突如広がる黒雲、落ちてくる大粒の雨、そして轟く雷鳴!!!!
ぎゃー!!!!!
 叫びたかったんですが折悪しく車を降りて店まで歩いているところだったので、悲鳴は胸の内にとどめました。
 これでも私は貴婦人(詐称)ですから、人前で取り乱したりなんていたしませんことよ。あら、雷ですわね。近頃多いですこと。まあ、随分大きな音がしますわねえなんて、涼しい顔で歩いて……
ぎゃー!! また鳴ったー!! 近い、近いよ今のは!!!!
 涼しい顔もひきつる上に、音に反応していちいち肩が跳びはねるので、とても平静には見えないでしょうね。ああ、恐い恐いよ。うるさいよ。
 そうだ。こういうときこそ文明の利器携帯電話ですよ。恐いときは人を巻き込むといいのですよ。
「あれ、どうしたの? 電話なんて珍しいね」
「雷がすごいの!!!」
「雷? ああ、こっちでも鳴ってる。なに、まだ恐いの?」
「恐いものはいつまでたっても恐いの! ね、ちょっと止むまでつきあって」
「しょうがないなあ(笑)。雷なんてなくても、いつでもつきあうのに、こういう時しかかけてこないんだから。……ほんと、可愛いくないね」
 っていつの時代の三文少女小説じゃー!
 そもそも私はどこにかけて誰につきあってもらうつもりやねん。こんな茶番につきあう暇人なんていてへんやろ。つーかこんなお馬鹿なこと考えてる間に止んだらどうなんや雷さんよ(余裕が無くなってきてキレ気味)。激しい上に長すぎやねん。いつまで鳴っとるつもりなんや!!!!!
 結局おつかいを全部済ませて家に帰るまで鳴っていました。
 家に帰り着いたときには疲労困憊でした。
 今は胃が痛いです。
明日天気になーあれ(涙目)。
 
	
 
						